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オーダーから10秒で食事提供する飲食店

とにかく料理が出てくるのが早い!というレストランの話です。
ハンバーグ屋さんなのですが、オーダーしてから10秒で食事が提供されます。

それなのに、「お待たせしましたぁ」と言って料理を運んで来るのです。
いやいや、超速でしょ!
鉄板プレートに熱々のハンバーグがのった定食メニューです。
仮に、オーダーがあってから盛り付けるだけのメニューであっても10秒は早すぎます。

どうやっていると思います?

早さの秘密は、
1. 下焼きの済んだハンバーグを常に用意しておく
2. 駐車場に来た車の車内を見て何人分必要か数える
3. お客さんが入店する前に人数分をオーブンに入れて焼き上げる
4. あとはお客さんが選んだソースをかけるだけで完成
この間の流れを予測して準備されているから、注文してから提供が早いわけですね。
ハンバーグ自体に違いはなく個々のお客が選ぶソースだけが違うというメニュー構成、事前準備する下焼きハンバーグの数(来店者数)を予測している、などが10秒で食事提供がなせる技なのです。
もっとも早さだけでなく、味も保証されているので人気があるのでしょう。なにせメニューはハンバーグ1本ですから。

弊社の飲食業のクライアント様も季節や曜日、時間帯の違いで需要の変動が生じ、それによるサービスレベルのバラつきに悩んでおられる方が少なくありません。
ハンバーグ店の例のように、商品提供の時間を短縮化(供給コントロール)し、サービスレベルを維持するのも一つの対応策であると思います。

このサービスの平準化という課題に対しては、①供給管理と②需要管理の両面で考えられます。

①供給面でのコントロールとしては、
1)計画性の高いサービス提供(ハンバーグ店の例)
2)臨時従業員を活用しピーク時の供給力を高める
3)セルフサービスを導入し顧客をサービス提供に参加させることによって、少数の従業員でサービスレベルを維持する(ファミレスのドリンクバーなど)
②需要面でのコントロールとしては、
1)時間帯割引や季節割引によりピーク時の需要を非ピーク時へ移動させる
2)カクテルラウンジなどの補完サービスで待ち時間を快適化する
3)予約システムを導入する

などが考えられ、実務では上記のような方法を切り口に飲食店オーナーと一緒に考えています。

実際には、メニューやお店の雰囲気などオーナーが抱いている“こだわり”、マンパワー(従業員・バイト)の制約、費用対効果などを総合的に勘案し判断するので口で言うように簡単にはいきませんが・・。

いまはスマホなどからも利用できるクラウドを活用したレジアプリがあり、オーダー管理からの売れ筋管理(商品・時間帯)も簡単で、しかも利用料が安価という時代になりつつあります。
ですので、時間やお金を掛けずともアプリなどを利用すれば自店の統計情報などを簡単に得ることが出来ます。

このようなテクノロジーを利用して今後の戦略を立てなければ、存続成長できない時代になるのでしょうね。

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